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DATE: 2010/02/28(日)   CATEGORY: 美術展レビュー
ボルゲーゼ美術館展
だいぶレビューが遅れてしまいました。
ええと……先々週あたりでしょうか。ボルゲーゼ美術館展に行ってまいりました。




ボルゲーゼ家は17世紀イタリアで栄え、芸術のパトロンとしても活躍した一族です。
その収められている作品にはラファエロ、カラヴァッジョ、ベルニーニなど、名作が数多くある……のですが、なにぶんハプスブルク展を観た後ではやや小ぶりに感じられてしまうのはやむを得ません。(苦笑)
というか、ハプスブルクにかなう家はないでしょう、欧州で!(笑)

今回の目玉はこちらの作品。



ラファエロ・サンツィオ「一角獣を抱く貴婦人」

もともとは保存状態が悪く、修復を施そうとした時点では、まったく別の作品でした。
というのも、この女性は方に不自然な形で布が覆われ、腕の中には車輪と棕櫚が抱かれていたのです。
車輪と棕櫚――特に車輪を持つ女性と来れば、間違いなく聖女カタリナ。(カタリナの拷問用具がアトリビュートになっとります;)
だからこそカタリナの絵だと思われていたのですが……X線を当ててみたら、あら不思議。
何と腕の中には一角獣が抱かれていたのでした。
一角獣は純潔の象徴。いったいこの女性が誰なのか、何を示すのか、いまだに謎のままであるそうです……。
結婚の祝福に描かれたものなんでしょうかね?(一角獣は貞淑の象徴でもある)


マルコ・ドッジョーノ「祝福のキリスト」

柔らかく、なまめかしい筆致。意味ありげな微笑み。
どこかで見たような表情です。そう、これは19世紀までレオナルド・ダ・ヴィンチの作品と考えられていたのです。
いったい後でどうやって「違う」と判断するのか、素人にはわかりかねますが(苦笑)、この表情はモナリザや洗礼者聖ヨハネにもよく似ていますよね。



ミケーレ・ディ・リドルフォ・デル・ギルランダイオ
「レダ」「ルクレツィア」


この作者の名は初めて知りましたが(そして覚えられそうにありませんが;)、作品はなかなか印象深いものでした。
対照的なこの作品、もちろん対として描かれたもの。
描かれた女性も、実に対照的です。

「レダ」はゼウスに(勝手に)愛されたため、神の双児と運命の女をこの世に産み落とす女性。(「双子座」になったカストルとポルックス、トロイア戦争の元凶といわれる美女ヘレネの母である)

一方のルクレツィアは、これまた横暴な男に一方的に愛された結果、自ら死を選ぶ女性。

どちらも運命に翻弄される女性ですが、やはりその性格の違いははっきり描き出されていると思います。ルクレツィアには運命を断ち切ろうとする毅然とした強さが感じられますね。
なお、ルクレツィアの胸の下には自ら刺した傷口が見えます。……が、そんなところ刺しても死ぬまでかなり痛いと思うんですが……



カラヴァッジョ「洗礼者ヨハネ」

カラヴァッジョの劇的な人生は以前の記事をご参照ください。→こちら
最晩年、赦免を請うために描かれた作品の一つがこれです。

暗い背景の中、輝くように浮き出す聖ヨハネの裸体。そして鮮やかな赤布。
まさにバロック絵画の真骨頂というべき筆致。

しかし、逃亡生活の果てに描かれたこの作品には、どこか気だるい雰囲気がつきまとっているようにも感じられます。かつて、あの神々しい「聖マタイの召命」を描いた時とはだいぶ異なっています。ヨハネの表情に浮かぶのは、画家自らの後悔と疲労とが混じり合った色なのでしょうか……



ジョヴァン・フランチェスコ・ロマネッリ「巫女シビラ」

展示室の最後の方に置かれていたこの作品。
柔らかな筆致と色合いに、思わず溜息が出そうになります。
解説によればグイド・レーニの影響を受けているとのことですが、やはりなと思いました。
柔らかな微笑が、どこかはかなげに感じられるのも、やはりレーニっぽいですね。
この作者のことがほとんどわからないのですが、いずれまた調べてみたいと思います。
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