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DATE: 2007/06/22(金)   CATEGORY: バロック
ベアトリーチェ・チェンチの肖像

グイド・レーニ「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」
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今回は美人の描かれた絵というリクエストを頂いておりまして・・・大変に悩みました。選択肢が多すぎて。
いろいろ探している内に、以前に「美の巨人たち」で「絵画史上もっとも美しい女性の肖像画」という視聴者投票が行われたそうで、その結果の記事を見ました。西洋画では以下の通りです。

絵画史上もっとも美しい女性の肖像画

1 フェルメール「真珠の耳飾りの少女」
2 レオナルド・ダ・ヴィンチ「モナリザ」
3 グイド・レーニ「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」
4 ラファエロ「小椅子の聖母」
5 ボッティチェリ「ヴィーナスの誕生」
6 アングル「泉」
7 ミレイ「オフィーリア」
8 モネ「日傘をさす女」
9 ラファエロ「ラ・ヴェラータ」
10 カンタン・ド・ラトゥール「ポンパドゥール侯爵夫人」

というわけで、今回は第3位のレーニを取り上げてみることにしました。(1、2はあまりに有名すぎて;)


ベアトリーチェ・チェンチは16世紀、ローマの名家に生まれた貴族の少女。その美しさゆえに横暴な父は娘を城内に監禁し、さらには陵辱したのでした。ベアトリーチェは彼女に同情した家族や家来の協力のもと、父親殺しを決行。しかし罪は暴かれ、激しい拷問の末、極刑に処されることになりました。
家長殺しは極刑と決まっていたからだったのですが、実際には法王庁が、チェンチ家の財産を没収する狙いがあったようです。よって、チェンチ一族は全員処刑されることになりました。

この肖像画は、レーニが実際に牢内のベアトリーチェを目にして描かれたそうです。
ターバンを巻いているのは、断頭台に上るため・・・。


これを見て、真っ先に思い浮かぶのはフェルメールの「真珠の耳飾の少女」です。
ベアトリーチェの肖像は、制作1662年、フェルメールは1665年頃とされています。
フェルメールは、この作品を知っていたのでしょうか。フェルメール自身が題材にも取り上げている通り、手紙が重要な情報伝達手段として使われていた時代。彼の住むデルフトにもこの事件の話は届いていたことでしょう。ベアトリーチェを哀れに思ったローマ市民により、処刑場で暴動が起こるほどだったのですから・・・。



真珠の耳飾の少女、別名「ターバンの少女」。
その異国風の装いが、長年謎とされてきた作品。
もし断頭台の露と消えたベアトリーチェを思って描かれたのなら、その理由も自ずと知れてくるのではないでしょうか。


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DATE: 2007/06/09(土)   CATEGORY: 美術展レビュー
ロシア絵画の真髄

今度は引き続き「ロシア絵画の真髄」展です。
パルマ展はちゃんと予定表に書き込んでいたのですが、ロシア展はチェックし損ねておりまして。上野で看板を見つけ、会期終了までにまた来られるかわからないので、思い切って一緒に回ってきました。
さてこのロシア展、もともと物を知らないということもあるのですが(汗)、まるっきり知らない作品ばかりでした。まあ、そもそもロシア美術のこともよくわかっていないので、良い機会だったと思います。

しかし美術は知らなくても近代ロシア史を少しでも知っているなら、今回の展示作品は非常に痛々しく感じられるのではないかと思います。
作品は主に、王侯貴族の華やかな肖像画と、最下層の貧しい暮らしぶりの二種類に分かれます。その格差があまりにもはっきりしすぎていて、見ていて何だか辛くなってきます。また、風景画も厳しい冬をありありと映し出していて、シベリアの風が吹き抜けます。
ロシアの風土、まさに「荒涼」という言葉がぴったりなラインナップでした。

以下は、その中でも惹かれた作品をいくつかご紹介します。


イヴァン・アイヴァゾフスキー「アイヤ岬の嵐」


イヴァン・アイヴァゾフスキー「月夜」
アイヴァゾフスキーは世界的にも有名な海洋画家であるそうです。海というと自分はなぜかターナーが真っ先に思い浮かぶのですが、印象派の到来を予兆するかのようなターナーの筆致とは違って、丹念に、かつ大胆に描かれた作品だと思います。



オレスト・アダモヴィッチ・キプレンスキー「若い庭師」
今回は全作品を収録した図録を買わず、31点を厳選したブックレットにとどめました。が、そこには載っていなかったのでポストカードで補完したのがこの作品。
なぜかカラヴァッジョを思い出します、これ。妙になまめかしいですよね。(笑)


参照:カラヴァッジョの「アモルの勝利」「バッカス」「聖フランチェスコの法悦」
ただし、画法は新古典主義に近いと思いますが。



ニコライ・ボグダノフ=ベリスキー「教室の入口で」
絵本に出てきそうなワンシーン。教室に入りたくても入れない模様。
ボロボロの服が涙を誘います・・・。


イヴァン・シーシキン「冬」
言わずもがななロシアの風景。


普段見られない近代ロシアの文化に触れるにはちょうど良いかと思います。興味のある方はどうぞお早めに。


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DATE: 2007/06/04(月)   CATEGORY: 美術展レビュー
パルマ イタリア美術、もう一つの都

「パルマ イタリア美術、もう一つの都」展に行ってまいりましたので、レビューを上げようと思います。
今回の目玉はコレッジオやパルミジャニーノだったので、全体的にマニエリスムの色合いの強い展覧会でした。
とはいえ、コレッジオは自分の好きな画家の一人なので、結構楽しみだったんですけどね。ただ、やはりさほど日本では知名度が高くないこともあってか、会期初の日曜だというのにずいぶんと客入りが少なかったように思います。何しろ上野では、今ダ・ヴィンチ展をやっていますので・・・。

さて今回、惹かれた作品をいくつかご紹介しようと思います。
まずはコレッジオ(本名アントーニオ・アッレーグリ)から。


「幼児キリストを礼拝する聖母」
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来歴不明、文献資料もなし。というわけで、後になって真筆であると鑑定された作品です。
コレッジオの他の作品に比べると、構図や色彩がやや単純に感じられるものの、人物の表情は丁寧に描かれています。
同じ題材で、聖母マリアが幼児のキリストにひざまずく絵もあるのですが、ここでは母がわが子を愛しむ姿がそのまま描かれていて、鑑賞者の気持ちも穏やかになれますね。



「キリスト哀悼」
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好きというより、妙に印象に残る絵でした。マニエリスムらしさが如実に出ていたからでしょうか。
マニエリスムの特徴は、やはり何と言っても長く引き伸ばされた人体の表現です。
キリストを膝に載せた聖母やマグダラのマリアの首の曲がり具合。また聖母の左腕や梯子を降りる男の腕も少し不自然に見えます。背景も暗く塗り込められただけなので、その辺りがいっそう気になります。まあ、それが狙いだったのかもしれませんが。
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