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DATE: 2011/02/11(金)   CATEGORY: ルネサンス
野兎
大変お久しぶりになってしまいました。申し訳ございません。
本当は美術展レビューやクリスマスや新春ごあいさつもしたかったのですが。
少なくとも閉鎖するつもりはありませんので……
ようやく再開です。




アルブレヒト・デューラー「野兎」

本当は新年のご挨拶に上げる予定でした。
今年の卯年に合わせて兎の作品です。

デューラーの神っぷりが遺憾なく発揮された一枚です。

こちらは水彩画ですが、毛並の一本一本まで何とリアルに描いているのでしょうか。
うっかり手を伸ばしてもこもこの毛に頬ずりしたくなりそうです。

なお、この絵を描いたのは室内だという「証拠」があります。
それが、この「瞳」。



小さくて見づらいですが、この瞳に映っているのは窓枠なんだそうです。
……ていうか、目の中に映った景色まで描くとか、どんだけ神業なんですかデューラー!!

まあ、屋外で描いていたら野兎に逃げられるでしょうから、室内に置いておくのは当然とも言えますが……(苦笑)

ちなみに兎の下のマークはデューラーのサインです。(イニシャルのAとDを組み合わせたもの)


そんなわけで本年もどうぞよろしくお願いいたします。


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DATE: 2009/03/11(水)   CATEGORY: ルネサンス
白貂を抱く婦人の肖像

レオナルド・ダ・ヴィンチ
「白貂を抱く婦人の肖像」(チェチリア・ガッレラーニの肖像)

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レオナルド・ダ・ヴィンチの完成された肖像画として有名な1点。
モデルはミラノ公ルドヴィーコ・イル・モーロの愛妾チェチリア・ガッレラーニ。ミラノ滞在時に描かれています。

白貂はギリシア語でガレ(galee)と言い、音が似ているガッレラーニ(Gallerani)を暗示しているそうです。
また、純潔のシンボルでもあるため、女性の肖像画にはピッタリでしょう。(白貂は汚れることを嫌って、1日に1度しか食事をしないという伝説があったらしい)

ちなみに大昔、白貂を最初「白ヒョウ」と読み間違えたことは秘密です。(物凄く危ないから・・・!!)

正しくは、テン。


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DATE: 2008/12/23(火)   CATEGORY: ルネサンス
聖ニコラウス伝

マサッチオ「聖ニコラウス伝」


聖ニコラウス――おそらく世界で最も親しまれている聖人。その別名は、サンタクロース。これはオランダ語の「シント・クラウス」が訛ったものと解釈されています。

聖ニコラウスのエピソードで有名なものは、まず「塩漬けにされた三人の子供を蘇生させた」というもの。そして次が、「貧しい三姉妹に黄金を与えて救った」というものです。子供を救い、プレゼントを与えたというエピソードが混じり、子供にプレゼントを配るサンタクロースが出来上がったと考えられています。

さて、今回ご紹介する作品は、まさに聖ニコラウスの贈り物のエピソードを描いたものです。
貧しい身なりの父親が横たわり、そのそばに悲嘆する三姉妹がうずくまっています。その様子を覗きながら、黄金の入った袋を投げ入れようとしているのが、まさに聖ニコラウスです。

煙突から投げ入れた、というのは恐らく後世の創作でしょう。窓から入れるほうが自然な行動だと思います。(苦笑)
娘たちは身売りする寸前まで追い込まれていたのですが、聖ニコラウスのお陰で後に幸せな結婚生活を送ることができたそうです。

派手な服装の陽気な爺さんのイメージが刷り込まれて久しいですが、時にはその原型となった人物像に思いを馳せてみるのも良いかもしれません。

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DATE: 2008/04/10(木)   CATEGORY: ルネサンス
ブルータス

ミケランジェロ・ブオナローティ「ブルータス」
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紀元前44年3月15日。
それは歴史の流れを大きく変える運命の日となりました。
ユリウス・カエサル暗殺――
巨大な帝国の礎を築くことになる彼が最後に残したとされる言葉は、あまりにも有名です。

――ブルータス、おまえもか。

生涯を終えるにも、帝国を形作るにもまだ早すぎる時に、自らの人生の幕を下ろさせた人間を、カエサルはどのように見ていたのでしょうか。最後の瞬間、カエサルの目にはどのように映ったのでしょうか。

強い意志と信念を抱き、威厳を持った人物として表現したのが、このミケランジェロのブルータス像です。
しかし、このブルータスは「マルクス・ブルータス」。
カエサルの愛人の息子で、最後まで甘ちゃんな部分の抜けなかった人物でもあるため、最近ではカエサルの優秀な部下である、もう一人のブルータス、「デキムス・ブルータス」こそが「おまえもか」の人物ではないかと見られています。


美術を少しでもやったことのある人なら、デッサンでお馴染みのブルータス像。
ガシャポンから出ていた「石膏デッサン」シリーズのブルータスも、なかなか良くできています。

左が石膏バージョン、右が大理石バージョン。

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DATE: 2007/11/23(金)   CATEGORY: ルネサンス
眠れるヴィーナス

ジョルジョーネ「眠れるヴィーナス」
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ジョルジョーネ、ヴェネツィア派の大家にして、かつてはその存在さえ疑われた謎多き画家。本名はジョルジュ。早世した後、偉大なるという意味の「オーネ」を付して「ジョルジョーネ」と呼ばれるようになりました。

活躍したのはわずか十年ばかり。三十代前半で、ペストによりこの世を去りました。
本人の存在だけでなく、多様な解釈を生む謎めいた作品を遺して。


この「眠れるヴィーナス」は、美術史上の大きな転換点ともいえる作品です。
「横たわる裸婦」の図は、今ではまったく珍しくもないモチーフです。実際にはジョルジョーネよりも前の時代から存在してはいたのですが、その裸婦だけを切り取って堂々と中央に据えるという試みはジョルジョーネが最初でした。

しかし、ジョルジョーネのヴィーナスはまだ「女神」らしい神秘性をどこかに残していますが、ティツィアーノの作品になると、「女神」よりも「裸婦」の意味合いが強くなっています。



ティツィアーノ・ヴェチェリオ「ウルビーノのヴィーナス」
ジョルジョーネの画布上では眠っていたヴィーナスが、ここでは完全に覚醒して鑑賞者を堂々と見つめ返しています。

ティツィアーノは、ジョルジョーネの弟子でした。(兄弟弟子という説もあります)
才気あふれるこの弟子を、ジョルジョーネはたいそう可愛がり、熱心に指導していたといいます。
しかしある時、依頼された壁画を二人で分担して描いた時、弟子の作品がジョルジョーネ作と思い込んだ人々により絶賛されたのをきっかけに、両者の仲は断絶したとも伝えられています。

その二年後、ジョルジョーネはペストによりこの世を去ります。
しかし、師を敬愛していたティツィアーノは、未完のまま残された作品の多くに筆を加え、完成させたのでした。
「眠れるヴィーナス」も、人物はジョルジョーネ、背景はティツィアーノの筆によるものという解釈がなされています。完全にジョルジョーネ一人の作と見られているのはわずかに二点、そのうちの一つは別離の契機となった、あの壁画でした。(しかし壁画は後に消失)

ティツィアーノはめきめき頭角を現し、ヴェネツィア派最大の巨匠にまで上りつめます。しかも師とは逆に大変長命でした。
しかし、九十近くまで生きた彼の最期は孤独でした。くしくも、師と同じペストに罹り、感染を恐れた使用人たちが逃げ散った後の広い屋敷に、老いた巨匠は一人取り残されました。

ヴェネツィア派――その両巨頭たるジョルジョーネとティツィアーノ。
ヴェネツィアは彼ら師弟を育て、愛しみ、そして命果てた土地となりました。

ジョルジョーネ、享年三十二歳。
ティツィアーノ、享年八十八歳。


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参考文献
「西洋美術館」(小学館)
「世界 名画の旅3 イタリア編」(朝日文庫)
「西洋絵画史 WHO'S WHO」(美術出版社)
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DATE: 2007/07/24(火)   CATEGORY: ルネサンス
メランコリア

アルブレヒト・デューラー「メランコリアI」
大きい画像はこちら

デューラーの版画というリクエストを頂きましたので、今回は上の「メランコリア」を初めとするデューラーの銅版画三大傑作をご紹介します。

まずは「メランコリアI」。
メランコリアとは、古代ギリシアの衛生学から生まれた四大気質の一つ、「憂鬱質」。(他の三つは「多血質」「胆汁質」「粘液質」)
元は体液の黒胆汁のせいで、憂鬱・怠惰になると考えられていましたが、ルネサンスに入って哲学的・芸術的な瞑想と結びつけられるようになりました。
ロダンの「考える人」でお馴染みの、頬杖をついて物思いにふける人の姿が、まさにメランコリアなのです。

ちなみにこの作品、2003年の大英博物館の至宝展に来ておりました。
数多い展示品の中でも非常に印象深い作品でした。



次は「書斎の聖ヒエロニムス」。
聖ヒエロニムスはラテン教会の四大教父の一人。聖書をラテン語訳したという功績により、司書・学生などの守護聖人とされております。
ヒエロニムスは教会の堕落を正そうと努めたものの、煙たがられ、嫌がらせをされて嫌気が差し、放浪の旅に出ました。荒野をさまよう姿が描かれることも多い人です。
また、ライオンのトゲを抜いてやったらなつかれてしまったという逸話があるため、アトリビュートとしてライオンが描かれることもあります。
(しかしこれを見ていると、寺院で虎と起居するタイの仏僧を思い出しますが)



三つめは「騎士と死と悪魔」。
絵の中央には騎士、左側には砂時計を持つ「死」、右側には悪魔が描かれています。
これは、キリスト教の戦士が危険の中を傲然と進む姿を表しているそうです。死神の突きつける砂時計は、残された時間の少なさを表し、「死を思え」と訴えているのです。


さて、すべて版画作品だと少し華やかさに欠けますので、最後にこちら。


「ローゼンクランツフェスト」
すなわち、「薔薇冠祝祭図」。ヴェネツィア滞在時にドイツの商人から依頼されて描いた祭壇画だそうです。
聖母が冠を授けているのはマクシミリアン1世。ハプスブルク家の神聖ローマ皇帝で、デューラーのパトロンです。ちなみに、後のウィーン少年合唱団を設立したのも彼だとか。芸術を厚く保護したために、「中世最後の騎士」とも謳われています。


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参考文献:『西洋美術館』(小学館)
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DATE: 2007/04/21(土)   CATEGORY: ルネサンス
嗅覚の寓意

ヤン・ブリューゲルとルーベンス「嗅覚の寓意」
大きい画像はこちら(一部)

16世紀、ネーデルラントでは五感を表す作品が描かれました。そのうち「嗅覚」は、花の匂いを嗅ぐ人物によって表されました。
この作品は、女性をルーベンス、花や木々をブリューゲルが描いております。咲き乱れる花々は、まさに「嗅覚」を表す作品といえるでしょう。

今回は「花が主題の絵」というリクエストを頂いております。単なる花の静物画ではヒネリがないかなと思いつつ、いくつか選んでみました。



こちらは同じくヤン・ブリューゲルとルーベンス「花環の聖母子」。
この見事な花環も、もちろん描かれたものです。本物かと見間違えそうですね。この形式を発案したのはボッロメーロ枢機卿という人だそうです。
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